先日、こちらの記事を読んだ読者の方からこのような質問をいただきました。

緑肥ってやつですか?
ばらまきしたタネは、土をかぶせますか?
まいただけで発芽してくれますか?
ご質問ありがとうございます〜。
はい、まさに緑肥ですね。
れんげは豆科。
豆科の植物の根には根粒菌という根っこに粒々を作る菌がつきます。
この菌が土中に窒素を供給してくれる。
その窒素を栄養にお米が育つ——というしくみ。
れんげを田んぼに種をまくタイミングと方法
あくまで私が古民家のオーナーさんの米作りをお手伝いしている範囲での回答になりますことをご了承ください。
田んぼでれんげを育てる場合。
まず稲刈りが終わった田んぼをトラクターで耕します。
これを「秋起こし」というそうです。
そしてそこにれんげの種を蒔きます。
以上!
時期はこちらの地域(大阪府)では10月中には蒔いた方が良いらしいです。
特に上から土を被せたりはしません。
鳥さんが食べちゃうかもですが、まぁその分ウ◯チを落としていってくれたら良いかなぁ、くらいで。
そして春にはかわいいれんげ畑が!

肥料としてのれんげの悲しい現実|花のあとに待つ運命
しかし、ここから先は肥料としてのれんげの悲しい現実が待ち構えています。
ある程度花が咲き、種がついた頃を見計らい、田んぼを再びトラクターで耕します。
まだ花が咲いていても、容赦なくトラクターのタイヤで踏みつけられ、爪でガスガス掘り上げられるのです。

小さいお子さんにはあまり見せたくない、いや小さいお子さんにこそ見せた方がいい?のかも(^◇^;)
なぜれんげをすき込むの?|土中での発酵と稲への影響
もちろん、そうするのにはちゃんとわけがあります。
その理由は、ちょっとあやふやなのでAIさんに確認してみました。
枯れていないれんげ畑に水を張るとすき込まれたれんげが土中で発酵し、有害な有機酸やメタンガスなどが発生しやすくなります。これは、稲の生育に悪影響を及ぼす可能性があるため、一般的には推奨されません。
はい、そうそう。そうでした。
れんげに限らず枯れていない草を土の中や水の中に入れると、空気に触れることがなくなり、嫌気性発酵という発酵になり、土の中は腐敗状態に傾くのです。
それが植物の生育によくない。
れんげが教えてくれる「いのちの循環」
というわけで、田植えの少し前に、トラクターを走らせ、しっかり土にすき込み、れんげがかれたところで水を張る必要があるというわけなのでしたー。
ということで一見、胸が痛むような光景に触れることもある農作業ですが、その分、深い学がえられることも多くて、人生が豊になること間違いなしです!

