植物の不思議にときめく

自給農

今年の1月から月に一回通っている
和歌山県紀の川市の、「きのくに自然農業塾果樹コース」の講習に行ってきました。
今回のテーマは芽接ぎ(めつぎ)

その名の通り芽をつぐ作業です。

なぜそんなことをするのかと言うと、実生と呼ばれる、落ちた果実の種から生えてきた木をそのまま育てても、おいしい実がなる確率がかなり低いから、だそうです。

収穫まで数年かかる果樹。いざ収穫、というときに食べてみて、「これは売り物にならない」というのは農家さんとしては死活問題。

そのため、木が若いうちに確実に美味しい実をつけてくれる木の芽を接ぎ、それを育てることにより、確実においしい実のなる木に育てる必要があるそうです。

根っこと幹は若いけど、枝は古い木のクローン、ということになります。

といっても文章だけではよくわからないので、写真付きで解説!

まずは、美味しい実を実らせてくれるとわかっている木の枝をとり、そこから新芽を剥ぎ取ります。

そして、おいしい実がなるかどうかわからない木の枝に、切断面が合うよう切り込みをいれ、そこに先ほどはぎ取った新芽を貼りけます。

そしてその部分を乾燥しないようにしっかりテープで巻きます。

ちなみにこのテープの名前が「メデール」
気付きました?「芽出ーる」です(笑)

まるで包帯を巻かれたようなこの姿。外科手術を受けた感じです。

面白いのは同じ木に2種類の芽を持ってきて、芽つぎすると1本の木にに2種類の違う実(例えば桃なら白桃と黄桃)を実らせることができるそうです。

農家さんは、収穫する手間を考えて、そんな事は絶対にやりませんが、もし庭で果樹を育てる場合などにはそうやって、1本の木から違う2種類の実を取ることができるそうな。

凄すぎる…。

でも作業はかなり繊細。お互いの形成層といわれる、緑色の部分をぴったり合わせないとうまくくっついてくれないので、切り取る芽と、貼り付ける枝の断面が合うようにサイズを調整しなければなりません。そして緑の面がぴったり合うようにはめ込まないと、失敗に終わるという。

成否は来年の春までわかりません。さぁ、私が接いだ芽はうまくつながってくれるのでしょうか。

うまくいくと、こんなふうにおおきくなってくれるそうです。これは去年芽接ぎしたもの。テープがボロッとなって、立派に育っているのがわかります。

それにしても植物って、繊細なのか、おおざっぱなのか、わかんないですね。

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