この写真みてください。

剣先スコップ(先がとがったでっかいスコップ)がすぼっと土に刺さっています。
ただそれだけの写真です。
でも私は、静かに、感動しています。
実はここ1年半前まで、防草シートに覆われていた場所だったのです。オーナーさんがこの畑を借り受けた時に、できるだけ栽培できる面積を増やしたいよね!と、みんなで協力してそのシートをはがしました。
剥がしたばかりのころは、長年シートに抑えられ、草が生えることもなく、雨もほとんどしみこまなかった土は、硬く硬くしまっていて、スコップを脚で踏もうが、ジャンプして上から圧をかけようが、カーンとはじき返されていたのです。
クワを振るって耕しても、キーンと手がしびれるほど。
無理やり耕すのは辞めたほうがいい、とその当時、出張畑講座にきてくれた清阪terraceの横峯さんにいわれました。
アドバイスにしたがって、養鶏が本業の清阪terraceの鶏たちが作ってくれる、鶏糞を蒔くと、草が生えなかった場所に、草が生えるようになりました。その草を刈りとり、土の上に置く、をくりかえすこと数か月、その年の秋には、タマネギを植えられる程度まで表面の土は柔らかくなりましたが、まだ剣先スコップは、先の方までしか刺さらなかったのです。
今年の夏ごろから、畑講座ですすめられた、山の落ち葉を畑に投入することもはじめました。
そして秋。
またタマネギを植えるためにすこし、土に空気をいれようと、剣先スコップを畑に入れてみたところ。
根元まですっぽりはいったー!
感動。
まるで、凝り固まって鍼をさそうが、指で押そうが受け付けることなかった筋肉が、ようやく緩んでくれたかのように、すっ、っと静かにはいってくれるようになったみたいで、じんわり感動。
というのはちょっと大げさかもですが。
とにかく、鶏糞、刈草、落葉、といろいろな有機物をいれ、時間をかけたことで土はかなり柔らかくなりました。
じつはまだまだ硬いところもあり、スコップで空気を入れると明らかに色の違う土がでてくるので、改善は道半ばではありますが。
ひとまず、ここまでこれたことが嬉しい。
労力と時間はかけたけど、お金はかかってないことも、嬉しい(笑)


